授業の時間を守るために

学校の先生に向けて

授業が時間内に終わらない…

毎日の授業でなかなか時間内に終わることができず、困っている先生を見かけることがあります。

かくいう私も、初任者の頃は9割ぐらいオーバーしていました。延長して授業を進めたり、やりきれなかった分を次の授業のスタートに充てたり、毎回のように単元を始める前に立てた計画は崩れ、子ども達には申し訳ない思いでいっぱいでした。

しかし、申し訳ない思いでは何も変わりません。具体的にどのように対策を打てば変わっていけるのか話していこうと思います。

先生が話す時間を半分にすることを心がける

では、具体的に考えていきましょう。

まず、授業時間は伸ばすことができません。だから、今まで授業中に行っていたことを「無くす・縮める」という方法をとらなければ時間は生まれません。

では、授業中に行うことを大きく分けてみましょう。

  1. 先生の話す時間(指示・説明)
  2. 子どもの個人の作業時間(ノートを写す、プリントを貼る、机を移動させる)
  3. 子どもの個人の活動時間(問題を解く、発問について考える、振り返りやまとめを書く)
  4. グループや全体での活動時間(班で意見を交換する、全体の場で発表する)

これ以外にも様々あると思いますが、一般的な授業の構成はこちらに入るかと思います。

それでは、どこを「無くしたり・縮めたり」するとよいでしょうか。

先生によって授業スタイルは違うので一概には言えませんが、大半の授業時間内に終わらない先生の特徴として1番先生の話す時間に割く時間が多いことが挙げられます。

それもそのはず、先生という職業をしている人は、「教えたい」という想いを強くもってみえる方が多いです。子どもが好きだ!私がこの子の可能性を伸ばしてあげたい!と前向きな気持ちに溢れている素敵な方が多いです。

しかし、それ故に一生懸命になり、必要以上に教え過ぎてしまいます。

  • 「クラスの子達が全員理解してから練習問題にいけるように説明しなくちゃ」
  • 「Aさんが説明を聞いてなかったからもう一度説明してあげよう」
  • 「教科書に書いてあること全部私が丁寧に教えてあげなくては」

などなど、理由は色々あるとは思いますが、共通して話すぎです。

それだけ熱心に話しても、大事な部分が1つの授業でたくさん出てきてしまっては、子ども達が頑張って覚えようとしても、能力の関係で覚えられない子も出てきます。

だからこそ思い切って話す内容を絞り、半分に減らしてしまいましょう。

最初はこんなに説明を削って大丈夫かな…と、勇気が必要ですが減らすことでメリットがしっかりあります。

  1. 内容を減らすことにより、本当に覚えてほしい大事な部分が記憶に残る
  2. 話す時間が減ることにより、授業時間内に終われるようになる。
  3. 大事な部分だけ説明するので、子ども達が集中して聴けるようになる。

などが挙げられます。

先生にとっても、子ども達にとっても、時間はとても大切なものです。

先生の権利である授業の時間を守る、子ども達の権利である休み時間を守る。

お互いが気持ちよく生活できるように、先生が話す内容を半分にできるよう明日から心がけてみてはいかがでしょうか。

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