指示を徹底させるコツ

学校の先生に向けて

指示が全く通らない…

教師の言葉の大半は指示になります。

指示の例 … 「教科書の25ページを開きましょう」「感想を発表してください」

上記の例にもあるとおり、指示を与えると子ども達は必ず行動することになります。そんな基本的な指示が全く通らない状態であれば学習どころではありません。

まずは学習規律を整えるために指示を通らせることが大切だと考えます。

ですが、現実は意外と厳しいです。例えば、「今から授業を始めますので、教科書の25ページとノートを開いて、めあてを書きましょう。」と指示を与えました。

そしたら、教科書がまだ開けていない。どこを開くか友達に聞いている。教科書とノートを開いてぼーっとしている。分からない子が友達に聞いてザワザワしはじめた。

以上のような姿がたくさんみられる学級もあると思います。もちろん今の指示でテキパキと動ける育った学級や児童・生徒ならば問題ありません。そうではない場合、どうやって育てていけばできるようになるのか、是非参考にしてみてください。

落ち着いた雰囲気になってから話す

まずは基本中の基本でもあるのですが、落ち着いた雰囲気の中で指示をしましょう。

授業の時間は限られていますので、発問や説明、子どもたちの活動に比べるとついつい指示は優先度が低くなりがちです。それゆえにクラスがまだ騒々しくても、子ども達の準備が整っていなくても指示を出す場合もあると思います。

その後、思った以上に指示が通っていないことに気付き、追加の指示をしたり、もう一度1から説明し直したりするなど、結果的に時間がかかる場合も多いです。

最初は多少時間がかかるかもしれませんが、落ち着いた静かな雰囲気になるまで大切な指示は控えましょう。

先生が静かに待っていると、案外子ども達は気付くものです。どうしても気付けない子達に対してだけ注意を促していくだけで、徐々に話す前のタイミングや一声かけるだけで切り替えができるようになってきます。

一時一事の原則

落ち着いた雰囲気ができたらようやく指示をしましょう。ですが、ここでも注意が必要です。

それは、先ほどの例の、「今から授業を始めますので、教科書の25ページとノートを開いて、めあてを書きましょう。」という指示は、子ども達が育っていない場合はNGです。

なぜかと言うと、1つの指示に対して行動することが3つもあるからです。

  • 教科書25ページを開く
  • ノートを開く
  • めあてを書く

まずは指示を徹底させたいのであれば、1つの指示に対して1つの行動に留めましょう。

なので、最初のうちは1つ指示をしてはその行動を確認。また次の指示をしてはその行動を確認。

我々は大人なのである程度、指示の中にいくつも行動があってもこなしてしまうものですが、子ども達はまだまだ未熟です。それを育てていくために努力や根性といった精神論ではなく、その子のキャパシティに合わせて指示を出していくべきだと考えます。

もちろん、子ども達の実態に合わせて柔軟に変更していって構いません。

現在いまいち上手く指示が通らないなと感じているのであれば、子ども達に原因を求めるのではなく、自分にできる改善方を試してみてはいかがでしょうか?

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