リーダーは雰囲気を変える
学級は先生と子どもたちで作っていくものです。
よい学級というのは先生ではなく子どもたちが中心となっていくものだと私は思っています。
先生はどちらかといえば学級のリーダーではなくサポート役だと考えます。1学期は先生が子どもたちを引っ張っていきますが、3学期には子どもたちが主体的に学校や学級に関わっていけるように指導していきたいものです。
そのために欠かせないのが優秀なリーダーです。
1学期の学級には様々な子がいます。一生懸命に頑張ろうとする子や自ら率先して頑張るわけではないが周りに合わせて頑張れる子、そもそも頑張ろうという気がない子など理想のメンバーでスタートすることはまずありません。
全員が一気に主体的に行動するようにはなりませんので、まずは一生懸命頑張ろうとする子から順番に指導やサポートをし学級を変えていきます。
主体的に行動しようとする子が2割、3割…7割、8割と増えていくごとに学級の雰囲気はみるみる良くなっていきます。
自ら行動したくなる働きかけを先生が作っていきましょう。
リーダーの評価
学級のリーダーにせよ、行事のリーダーにせよ、先に役職が決まり、様々な活動をしていくことになります。
例えば、1学期の学級のリーダーが決まったとします。また、同時に学級目標も決まり、「みんな笑顔😄サンサン☀️3組」になりました。
仮にリーダーが3人いたとして、あなたならAさん、Bさん、Cさんの誰を一番高く評価しますか?そして誰を一番低く評価しますか?
ちなみに、どの3人も手は抜いておらず、真面目に取り組んでいるものとします。
- Aさん … 学級目標が達成できるように様々なことを提案し行動した。特にお楽しみ会では大成功をおさめ、学級の絆がより深まった。他にも先生がいないときに学級をまとめ上げることができた。
- Bさん … 学級目標が達成できるように学級全体でお楽しみ会をするよう提案し行動した。しかし、準備不足であったり、司会で上手に仕切ることができず、失敗に終わった。他にも委員会などの挨拶キャンペーンで頑張ろうと学級で声をかけるも目立った成果は出ずに終わった。最低限のリーダーの仕事はこなせる。
- Cさん … 失敗が怖いので石橋を叩いて渡るタイプである。自ら行動することは滅多にないが、先生からの指示やお願いに関しては積極的に行動する。時間通りに学級を動かしたり、学級の話し合いなどでは上手に取り回すことができる。責任感が強く大きな失敗もなかった。
少々分かりにくいかもしれないので、Aさん、Bさん、Cさんがやったことを一言で表します。
- Aさん … 自ら行動して成功を収めた。
- Bさん … 自ら行動して失敗した。
- Cさん … 自ら行動はせず現状維持をした。
私が一番評価するのはもちろんAさんです。BさんとCさんは迷うところですが、Bさんを優先して評価するべきだと私は考えます。
理由は、自ら行動しているからです。
みなさんも経験があると思いますが、「自分で決定し、責任をもつ」ということはとても大変なことです。もしかしたら決定したことは否定されるかもしれないし、失敗すれば非難される場合だってあります。
だから大人も子どもも現状維持を好みます。もしくは誰かに決めてほしいとも思っています。
そこから脱却し自ら学級を引っ張っていく姿勢を正しく評価して上げなければ、次の芽は出てきません。
そして教師である私たちはできるだけ子どもたちが大きな失敗をしないようにサポートしたり、失敗したとしても次にどうすれば成功になるかを一緒に考えることが一番大切だと考えます。
ときには小さな失敗をさせて学ばせることがあるくらいです。
失敗を成長と捉えて付き合っていくと、行動も自然と増えていきます。
成功か失敗かはやってみなければ分かりません。全力で取り組んだ後の結果を評価するのではなく、取り組んだことに対して評価をする方が何倍も大切です。
学級を良くしていこうと、リーダーが主体的に行動する姿。そして行動したことに対して前向きな評価をくれる先生の姿。この姿を見て僕も私も頑張ってみようと行動が変わって行きますので、よかったら意識してみてはどうでしょうか。
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