本を読む

学校の先生に向けて

読書のメリット

子どもにとっても大人にとっても本を読むと言うことは様々なメリットがあります。

  • 知識が身につく
  • 語彙力が身につく
  • ストレスが解消される
  • 読解力が高まる
  • 文章力が向上する
  • 視野が広がる

これ以外にもたくさんのメリットがあります。

特に子どもに身につけてほしい力は、語彙力や読解力、文章力の向上です。

最近話題になった本の「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」中に問題がありました。もちろん読むことで正解は分かるので答えは書いてあります。ですが、問題によっては半数以上も答えることのできない子どもたちの実態が明らかになりました。

この内容から分かることは読解力が不足していることを表していると考えます。

他にも最近は日本語をどんどん省略して話す傾向が強いです。また、1つの言葉で様々な意味をもち、その言葉1つである程度の会話は成り立ってしまいます。

例えば、「やばい」という言葉があります。これが結構便利で、ピンチのときに使う「やばい」。美味しいなどのプラスの意味で使う「やばい」。感動したときにつかう「やばい」。など、話のトーンや状況によって意味も正反対に変わったりする「やばい」言葉です。

ときには便利かもしれませんが、言葉(語彙力)が少ないとどんなデメリットがあるのかというと、自分の気持ちや感情を上手に表現できません。

例えば、自分の感情を「怒っている」という言葉しか知らなければ、イライラしたり、ムカムカしたりしたときには「怒っている」としか自分の感情を表現できません。

ですが「怒っている」意外にも「憤りを感じている」「いじけている」「拗ねている」「癪に障る」「気を悪くする」など感情は無数に存在すると思います。その中で自分が感じている気持ちをできるだけ細かく理解できるだけでも生きやすくなります。場合によっては喧嘩した相手に対して「暴言を吐いた僕も悪い。でも、理解されなくて切ない気持ちもあるし、乱暴な言葉を使われて正直腹が立っている。そして、今は素直に謝れない自分は拗ねていると思う。」

ここまで上手に言葉を使える人は感情を上手にコントロール出来るようになると思います。そのために語彙力の優先事項は高いと考えます。

最後に文章力ですが、これは実体験の話です。現在小学校で児童を相手に教えていて、文章を上手に書けない子が増えている気がしています。特に文章を書くまでに至らない子もいます。感想を書こうとしても何を書いたらいいか分からないなど文章を書くこと自体に強い抵抗を示す子もいます。

お手本となる

では、子どもに「本を読みましょう」と言って読書するようになっていくほど簡単ではありません。

今では家に帰っても読書以外の娯楽は充実しています。特にゲームにはなかなか勝てません。学校現場でもタブレットの導入にともないICTを使う頻度や技術獲得に時間は使われます。学校生活の時間が増えることはないので、少なからず読書に当てられていた時間は減るでしょう。

そしてこれは今の私たちにも当てはまると思います。

まずは子どもと一番距離が近い「親」や「先生」が進んで読書する姿を見せてお手本になってみるのはどうでしょうか?

スマホの画面を見ている大人より、読書を楽しんでいる大人の方が数倍魅力的に映ると思います。それに読書のメリットは上に記した通りです。

子どもたちと一緒に素敵な読書週間を作り、今年は読書の秋を楽しむ年にするのはいかがでしょうか?

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