高い壁のデメリット
みんなが笑顔になるような良い学級を作っていこう。全員が理解できるような授業をしていこう。
そんな目標を掲げるのはとても素晴らしいことだと思います。
しかし、行き過ぎると自分を苦しめてしまうことになってしまいます。
特に完璧主義の人は要注意です。
私もその気質があるので、気をつけるようにしています。
なぜなら、完璧でないといけないという自分にとって高すぎる壁は歩みを止めてしまいます。
越えられない高い壁は準備に時間がかかり、いたずらに時間を消費してしまう危険さえあります。
また、失敗が怖いために現状維持になりがちであったり、改善をせずに早期撤退してしまったりすることもあります。
だからこそ70%、80%の出来であればどんどん挑戦していき、修正して100%に近づけていこうという感覚が大切かと私は思います。
例えば、自転車を乗るときに一発目で成功させようと長い時間かけて知識を蓄えたとしたら、いつになれば乗れるのか分からないぐらい途方もない話ですよね。
それよりも、ある程度説明を聞いた後で実際に乗り、繰り返していくうちにできるという方が現実的ではないでしょうか。
他にも入試などのテストで「心配だから100点がとれる自信がつくまで受けない」となったら、ほとんどの子が受けることなく終わると思います。
とりあえず模試を受けて50〜60点だとしても、できなかった問題を重点的に取り組み70〜80点を取ることを目標にする。そこが到達できたら80〜90点というスモールステップを踏んでいくと思います。
ここで注意なのが、100点は目指しますが、100点にこだわらないことです。入試や模試などの問題で自分のレベルには手の負えない難問も入っています。そこは運と割り切った方がよいと思います。
そこまで取らないといけないという基準を定めると、膨大な時間の勉強量が必要になり苦しむことになります。
教師の指導や授業、システム構築も同じ
先生も考え方は同じです。
クラスを良くしていこうと様々な試みをすると思いますが、完璧になるまでやらないということをしてはいけません。
ましてや先生は1年という期限があります。刻一刻と変化していく子どもたちに対応していくには試行錯誤を繰り返していくしかありません。
また、本やインターネットで学んだ、有名な先生の授業を実践をすることがあるかもしれません。
授業の大枠は一緒ですが、子どもたちも先生も教室の環境は違います。だから全く同じ授業はできあがりません。
だからそこにどんな要素を加えるか。もしくは何を省くかが大切だと思います。
その試行錯誤し、クラスをよくしていこうと挑戦し続ける姿を見て、子どもたちもきっと変化に柔軟な子に成長すると考えます。
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