任せることは難しい
2学期には大きな行事がたくさんある学校がほとんどだと思います。
そんな行事のタイミングで先生方は子どもを成長させるチャンスだと、クラスでの決め事や授業や行事の運営・進行などを子どもに任せてみることが多いのではないのでしょうか?
しかし、いざ任せてみると危なっかしく、あれこれ口を挟みたくなるのも事実です。
かく言う私も、子どもたちの考えで足りない部分があれば意見をし、結局子どもたちが決めていく役割の半分ぐらいは持っていってしまったこともあります…
「行事を成功させたい!」「クラスみんなが笑顔になってほしい!」「自分のクラスが注目される時には良い姿を見せたい!」など、教師の気持ちが強く入りすぎればすぎるほど子どもではなく私たちが先頭に立って指揮をすることになってしまいます。
失敗してもいい
では、どうしたら良いのかというと、まずはあなた自身が失敗してもいいという心を持つことが大切だと思います。
誤解があったらいけないと思いますので、ここでいう失敗とは「全力で取り組んだ失敗」のことを指します。
学校生活では成功することや勝つことに大きな価値はありません。むしろそこに至るまでの過程に価値があります。
私自身も様々な経験してきた中で、本気の失敗には価値があることをたくさん体験してきました。
例を挙げると、合唱コンクールで優勝を逃したときにクラス全員が涙を流しました。そこまで本気で練習してきたからだと感じましたし、あの涙をみんなで共有した時間は悔しかったけど何だか私は嬉しさも感じました。
他にも、部活動で惜しくも県にまでつながる大会に行けるかどうかの試合で競って負けたこともあります。ですが、その後の練習は今までよりも生徒たちが考えて動くようになり、次の大会では前回負けたチームに勝つことができました。
どちらの練習も初めは非効率な練習であったり、作戦もとてもまともなものではありませんでした。でも、アドバイスはするものの基本は生徒中心の運営に任せ、自分たちで本気で取り組んできたからこそ負けても価値があるものに変わったのだと私は思います。
準備とアドバイス
子どもに任せると言っても放っておいては運に任せるようなものです。
運よく自分たちで考えて失敗しては改善しチャレンジできる子たちなら良いのですが、なかなかそうはいきません。
なので私たちができることは、準備とアドバイスだと思っています。
例えば、学級のお楽しみ会をすることになったとしましょう。もし司会の子が決まったのであれば、司会の原稿を読む練習をしたり、時間配分などの確認をしたりします。当日に私ができることは見守ることと写真を撮ることだけと最初から決めて、それでも安心して任せられるラインまでは準備を一緒にします。
アドバイスは終わった後に本人にフィードバックします。様々なやり方があるとは思いますが、私は本人に上手くできたところと改善したいところを話させます。話してみると抽象的な反省が多いので、具体的なものになるように質問をしていきながら本人に気づかせます。
本番中はよほどのことがない限り口を挟みません。そうすることで子どもたちも任されていると感じるとともに頼れないので自分でなんとかするしかないという責任感も芽生えます。
2学期にはぜひ子どもに任せてみるのはいかがでしょうか?
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