曖昧な発言は避ける
授業なので答えがハッキリしているときであれば「〇〇ということです。」というように言い切ることがほとんどだと思います。
しかし、自分に自信がないけど答えを出さなければいけないときが担任の先生には多々あります。
例えば、算数の授業で計算の順序を教えたとします。( )は最優先に計算するなどの内容です。説明も終わり練習問題に入るときに、子どもから質問が…「先生!ノートに途中の式は書きますか?」や「先生!式と答えだけでもいいですか?」などといったものです。このときに想定していない質問が出て焦った先生は「どちらでもいいよ」と返したとします。
これでは子ども達は困ってしまいます。困らなかったとしても大抵楽な方を選びます。
授業には達成すべき目標があり、そこに到達するためにどちらが良いのかしっかりと答えを示すことができると良いかと思います。ちなみに私は算数・数学科なのですが、途中式を必ず書くように指導します。テストならまだしも、授業中であれば必ず途中式を書かなければ答えが合っていても×をうちます。
その意図は、授業では答えが合っていることよりも、考えが理解できているようが重要だと思っているからです。
でも、先生によって考えは違うのでどちらが正しいとかの話がしたいのではありません。
大切なのは自らの指導に考えをもち、曖昧な発言は避けなければいけないということです。
曖昧な発言になりやすいとき
指導する中でも曖昧な発言になりやすいときがあります。
それは答えが1つに決まらないことを指導するときです。
例えば、音読のテストをするので練習をさせたとします。そこで上手に音読できていない子に指導することもあるでしょう。
そんなとき、「もっと感情を込めて読むといいんじゃないかなぁ」と声をかけたとしますとします。文面だけなので抑揚や強弱がわかりにくいかもしれません。でも十分に自信のなさと具体的ではないのは伝わるかと思います。
例えば、「声が小さいですよ。声の大きさは教室の端から端まで届くような声で音読しましょう。次に、句読点まで意識できていないです。読点は1秒、句点は2秒の間を作りましょう。句読点を意識できていないので、文章のあちこちに勝手に句読点を作って読んでいます。」と指導すればきっとこの子は多少なりとも変わると思います。
より具体的に、そして指導するなら言い切りの形が望ましいです。
他にも、曖昧な表現になりやすいときは、話し合いの司会の指導や代表の言葉などの指導でよく見られます。
あなたの指導が100点だと言い切れるような指導は1年に数えるほどでしょう。
でも、指導で子どもを良くしたいと考えるのであれば、70点、80点の指導を自信をもって伝えましょう。
「〇〇すると良くなると思うよ」より「〇〇すると良くなります」と指導してあげた方が子どもたちも自信を持って練習に取り組んでくれるように変わっていくでしょう。
人を教える職業として勇気を与えられる存在でありたいですね。
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