聞いているか聞いていないか分からない
話を聞けているかどうかの判断は目につきにくい部分があります。
「筆者の気持ちを考えましょう。」「基本の問題が終わった子から応用問題をしましょう。」「掃除が早く終わった子は隅々まで掃除できる場所を探しましょう。」
上に挙げた3つの指示はよく見れば分かるのですが、30人程度いるクラス全員を把握できるかといえばかなり怪しいです。
出来ていなくて頑張っている子であればいいのですが、この中に話が聞けていない子が数人混ざる場合もあります。
筆者の気持ちが分からないのではなくて、何をするか分かっていなくてぼーっとしている。
基本問題が分からないのではなくて、どの問題をやればいいのか分かっていなくてぼーっとしている。
掃除箇所を探しているのではなくて、何をすればいいのか手持ち無沙汰にしている。
この違いにパッと気づければ良いのですが、なかなかそうはいきません。
授業でも、行事でも学級の中に話が聞けていない子は数人、多いときは3分の1ぐらい聞けないクラスを受けもったこともあります。
そんな子達が指示が聞けるようになり、学級がすぐにまとまって動けるようになる方法を教えます。
行動を伴う指示を入れる
指示を徹底させるためにはこちらがすぐに聞いていたかどうか分かる方法が必要です。
指示をする → 子ども達が行動する → 聞けているかどうか判断する
この手順になります。
NGな指示の例として、「今から音読します。72ページの5行目から読みますね。さんはい。」これでは、聞いていない子は何となくページを開いて、音読しているかどうか分からず進んでしまいます。
行動を伴う指示を入れると、「今から音読します。起立。72ページの5行目を見つけた人は座りましょう。」「全員座りましたね。では読みましょう。さんはい。」といった具合に変わります。
少し慣れてきて、もう少し素早く済ませたい場合は、「今から音読します。72ページの5行目に指を起きましょう。」といった場合でも十分に話を聞いていない子が分かります。
何度も行うことで劇的に早くなる
この方法を授業の中で何度も何度も行うことによって子ども達は素早く指示した通りに動けるようになってきます。
1時間の授業だけであっても、細かく散りばめられるので十分に効果を発揮します。
学級の実態に応じて、レベルや頻度も変えやすいところも大きな魅力かもしれません。
なかなか授業が思うように進まない。子ども達がダラダラと動くことが多くて困っている方などは是非試してみてはいかがでしょうか。
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