有効なグループワーク

学校の先生に向けて

何となくから抜け出す

授業の中でグループワークを使用する先生が以前よりも多くなりました。研究授業などでは多くの割合で子ども達が活動するような授業を展開されることがあります。グループワークもその1つです。

グループワークは良くも悪くも子ども達がある程度自由に発言したり考えたりすることができるため、一斉指導や全体の発表より子ども達が活き活きとした姿が見られやすいです。

ですが、よくよく話している内容を観察していると、4人のグループなのに3人の話し合いが中心で進んでいたり、よく話す2人の子で議論が交わされている場合もあります。

それならまだしも、説明が不十分で本来話してほしい内容ではなく、話し合いの内容が逸れてしまうこともあります。

最悪の場合、全く意見がなく話し合わないグループも出てきます。

このように一斉授業ではある程度先生が引っ張ってくれているので見当違いなことは起きませんが、グループワークでは往々にして起き得ます。

しかし、グループがいつくも点在している関係上、すぐに見つけ出すことができなかったり、1つのグループの対応に追われて他のグループでは全く機能していなかったりすることもあります。

以上のような失敗を減らし、何となくできているように見えるグループワークから抜け出しましょう。

準備をする

まず最優先ですべきことは「子ども達に意見を書かせる」です。

国語にせよ、算数にせよ、話し合う前に自分の意見を持つことです。

ここで注意しなければいけないことは、必ずノートやプリントなどに意見を書くということです。

特に高学年でありがちですが、時間がないから意見を考えるだけにしよう。もしくは、グループワークで話しているうちに意見が思いつくだろう。という方法をとってはいけません。

全員をグループワークに参加させるには自分の意見を書くことが絶対の条件です。

こうすることによって先ほどの問題がいくつか解決します。

まずは、グループワークに参加していない傍観者が減ります。自分の意見を書いているので話し合う最低条件はクリアできています。さらに、書くことによって話し合うことが苦手な子であってもその文章を読むことはできるでしょう。全員が参加するためには全員が自分の意見を伝えなければいけません。そのための記述です。

次に、事前に意見を書くことによってこれから話し合う内容の全体像を把握することができます。突然話し合わせた場合、今から何を話せばいいか分からない子もたまに出てきます。そんなときそのグループは今から話し合う内容の確認や説明から入らなければいけません。全員が向かうべき方向に導いてあげるためにも事前の準備を欠いてはいけません。

さらに、子ども達が意見交流の際に相手の意見が気になるというメリットもあります。自分が問いに対して一つの答えを出したからこそ、その答えが知りたくなるというものです。全員を当事者として参加させるためには必要なことかと考えます。

以上の効果により、私は「自分の意見を書くこと」がグループワークを行う上で最低限の準備だと思います。

時間を短めに設定する

もう1つアドバイスとして、グループワークの時間を短めに設定するといいです。

時間を短く設定して後から追加することはできますが、時間を長く設定しておいて短くすることはできません。なぜなら長い時間を見越して丁寧に準備していたグループが損を被るからです。

他の理由にも、時間が余分にあると感じるとサボったり手を抜いたりする場合もあります。自分が考えていた時間よりも短い時間となれば頑張らねばと適度な緊張感が走ります。

それでも時間が間に合わなかったときに数分単位で調整するなどしてグループワークを行うと授業の時間が足りなくなってしまうということは起きにくくなってきます。

良かったら是非使ってみてださいね。

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