後出しジャンケンをしない

学校の先生に向けて

子どもの納得感を大切にする

毎日が平穏で、子ども達を褒めることしか見つからない…というような学校生活であれば良いのですが現実はそうもいきません。

1年間の中で、ときには厳しい指導をしなければいけない場面が出てくると思います。

そんなとき指導をしたけど子どもが納得せず関係だけが悪くなってしまったという経験をお持ちの先生も多いでしょう。

その子の成長や変化を望んで指導する先生がほとんどです。正しいことを言ったとしても子どもが納得していなければ意味がないということも往々にして起こりえます。

そんな子ども達の納得感を得られる指導ができるために日頃から準備できる方法をお伝えします。

後出しジャンケンをしない

みなさんは後出しジャンケンをしたことがあるでしょうか?

先に相手に出してもらって、後から自分が出すジャンケンです。

当然、自分の勝つ確率は跳ね上がります。

ジャンケンは例えです。言いたいことは、指導も後から自分の都合のいいように話をするのはやめようということです。

例えば、掃除の時間にサボっていた子どもを発見したとしましょう。あいにく虫の居所が悪かったのでキツめの指導を入れました。

「みんなが他の掃除場所を頑張ってキレイにしているのに、お前達はサボっていわけないだろ!みんなと同じ時間掃除してないのだからこの後の休み時間も掃除を続けなさい!」

言葉遣いが悪いのは置いておいて、この先生の伝えたいことは「掃除の時間は掃除をすること・掃除の時間にできなかった分を休み時間にすること」の2つです。

先生の言い分としては至極真っ当なのですが、叱られた上に突然休み時間を掃除に変えられてしまって納得がいくかどうかはギャンブルに近いです。

子どもとの関係性が良ければ納得してくれるかもしれないし、理屈を理解できる子なら納得してくれるかもしれません。

この場合に納得感を高めるためには、事前に共通理解を図っておくといいです。

「掃除の時間は決められていて、みんながそれぞれ学校のあらゆる場所をきれいにします。自分が使っていないところを掃除することもあります。けれども、自分が使った場所を掃除してくれる人が同じようにいます。みんなで分担して掃除をしているからサボったり、遊んだりしている場合には必ず叱ります。でも、叱るだけではその場所はキレイになりません。だからその場合みんなが掃除した時間分をやってもらいます。おそらくそんなことは起こらないかと思いますが、先生にとって掃除の時間はそれほど大事なのでみなさんに伝えておきますね。」

このようなことを事前に伝えるか伝えないかで、休み時間に掃除をさせられる納得感は全然違ってきます。

先生も人間なのでときには腹を立てることもあるでしょう。でも、そんなときに自分の指導する内容しっかりと決めておけば、行き過ぎた指導もなくなるかと思います。

子ども達に納得感を与えるためにも、みなさんの指導力を高める上でも使ってみてはいかがでしょうか?

コメント