フィンランドの教育
フィンランドの教育は先進的であり、世界的にも様々な評価を得てきました。そんなフィンランドの学校の教育現場ではデジタル化の流れはいち早く広まり、世界各国もそれに倣ってデジタル化を進める国は増えています。
それでもまだまだ始まって10年20年の話です。効果的である、効果的でないと決めつけるのにはまだ早い段階ですが、フィンランドにあるリーヒマキという国ではノートPCやタブレットを使わず従来の紙と鉛筆を使った授業になっています。
というのも、フィンランドでは11歳を迎えると全員にノートPCが無償で配られます。しかしその結果、子どもたちの学力には徐々に低下が見られたそうです。
ここで私たちがするべきなのは、デジタル化がいいとか悪いとかの話ではなく、勉強の方法の1つとして考え直さなければいけないことです。
手段を変える
「紙と鉛筆の授業」も「ノートPCやタブレットの授業」もあくまで手段です。
絶対的にどちらが良い・悪いはありません。
例えるならば、A町からB町に着くまでにはいろいろな手段があります。
「徒歩」「自転車」「車」「電車」
隣町まで歩いて1分ならば「徒歩」か「自転車」を選ぶでしょう。
隣町まで結構距離があるなら「車」か「電車」を選ぶかもしれません。
いや、節約をしたいから「自転車」を選ぶ時もあります。
いやいや、健康のために「徒歩」にするかもしれません。
A町からB町に行く目的は変わりませんが、状況や考えによって手段はいくらでも変わります。
これを教育に当てはめると、子ども達の学力を上げる目的は変わりませんが、子ども達の実態や環境、先生の得意・不得意、道具などによって手段はいくらでも変わります。
もしかしたら今回のフィンランドの学力が下がった要因は、ノートPCやタブレットではないかもしれません。しかし、結果を受けて次に行動を変えていこうとする姿勢は見習わなくてはいけないことだと考えます。
子どもを育てる心構え
さて、ここからは先生にもお母さん・お父さんにも使える話です。
子どもを育てるということはほとんどが初めての連続であり、絶対の正解は分かりません。
それは先生も同じような状況です。
学級の雰囲気、クラスの子ども達1人1人はそれぞれ違いますので、前と同じやり方で絶対に上手くいく保証はありません。
子どもの成長を望むのであれば、大人も同じように成長しなくてはいけません。
学年が上がるとき、反抗期を迎えるとき、受験を控えているときなど、今までは何でもなかったことでも突然上手くいかなくなることだってあります。
そんなときに手段を変えなくてはいけません。
柔軟にだけど芯をもって子どもに向き合っていける大人であれば、どんな人であっても信頼たる人としてあなたを認めてくれると思います。
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