塵も積もれば山となる
皆さんは今年度の授業でどれくらいの割合で授業を時間通りに開始できただろうか。
私自身は今年度1回だけ休み時間中の児童の指導で遅れてしまったが、それ以外はチャイムと同時に授業を始めることができた。
子どもたちもそれに慣れているので、今では声をかけなくても日直の授業開始の号令がかかる前に準備ができている。音楽などの移動教室であっても、チャイムと同時に音楽室で開始できるように、3分前にはリーダーを含む数人が声を掛け合って整列し、移動をし始める。
今ではこんなことを語っているが、昔はひどいものだった。1〜2分ほど開始が遅れることは当たり前で、子どもの準備が間に合うように大声をかけることも日常茶飯事だ。
意識が変わったのは小学校で働き始め2年目のときだった。1年間の授業時間を見たときに、大体1000時間程の授業をすることが分かり、意図せず計算してしまった。
毎時間1分だけ授業の開始が遅れたとする。そうすると1年で1000分授業が遅れることになる。1分の授業が1時間の授業が45分なので、1000を45で割ると、22〜23時間分の授業ができなかったことになる。
昔の自分は学期の終わりに焦って授業を進めることも多かった。これも原因の1つだと思う。
たかが1分かもしれないが、されど1分。
この重要性に気づいてからは余程のことがない限り授業の開始は必ず守っている。
デジタルタイマーの活用
最近では電子黒板が導入されている場合がほとんどだと思うのでそれが一番おすすめだ。子どもたちが見やすい場所にあり、大きさも十分である。
それがない場合はできるだけ大きめのデジタルタイマーが良い。見たいときに教室のどの場所からでもすぐ見れる大きさでなければ意味がない。私も昔はキッチンタイマーで代用していたが、子どもが時間を確認するために近くに来ないと見れなかったのであまり成果は上がらなかった。
授業の始まりにせよ、移動教室にせよ、子どもたちが時間を守って行動できないうちは大きな力を発揮する。
デジタルであれば1秒単位で間に合ったか遅れたか分かるメリットもある。何度も行うことによって自分は何分あればどれだけの行動ができるのかという見立てができ、遅れることも減ってくる。さらに、タイマーの機能を使うことによって音が鳴ったときにアウトかセーフかの判別も瞬時にできる。
最初は間に合わない子どもが必ずいるので、根気強く「間に合わなかった理由を教えてください。」「次どうしたら間に合うと思うのか教えてください。」と本人に考えさせると良い。
教員自身の匙加減もなくなり、先生が遅れることもなくなる。
もしいまだに時間を守れなくて困っている場合は試してみてはどうだろうか。
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