学級の荒れは環境から

学校の先生に向けて

割れ窓理論

みなさんは「割れ窓理論」を知っていますか?

「割れ窓理論」とは、1枚の割れた窓が修理されずに放置されていると、その建物が誰にも注意されていないという象徴になり、やがてほかの窓も次々に割られてしまう。そして、ごみが捨てられたり、他の建物にも悪い影響を及ぼしたりします。やがて、地域の環境が悪化して凶悪な犯罪が多発するようになる。という犯罪理論です。

これを学級に当てはめると、様々な場合が考えられます。

1つのゴミが落ちている状況を放置していませんか?掲示物が剥がれているのに放置していませんか?教室にある備品が壊れているのに放置していませんか?

一部の例ですが、学校を歩き回っていると意外に見つかるものです。

こうした環境の悪化は、子ども達の心にも大小はあれど影響を及ぼすものです。

たまに教室や職員室の事務机の上が驚くほど散らかっている先生もいます。

子ども達に整理整頓を教える立場であること、学校は公共の場ということ、割れ窓理論があることを考えれば、取るべき行動は自ずと決まってくるかとは思います。

環境を整える

荒れてからでは遅いので、それが起きないように手立てを取ることが大切です。

先ほどの「割れ窓理論」を知り、犯罪が多発する都市の市長は、この理論を応用して、割られた窓などの修理や落書きなどの消去、軽微な犯罪の取り締まりを強化した結果、犯罪発生率が大幅に低下する結果となりました。

これも同じく学級に当てはめると、様々な方法が浮上してきます。

ゴミが1つも落ちていない教室。整頓された机の配置。キレイに消された黒板。ロッカーやお道具箱の中の整理。キレイに並んでいる掲示物。

整理整頓されたキレイな教室で生活していると、仮にゴミを落としてしまったとしても誰かが気付いて捨ててくれます。

皆さんも経験したことがあるかもしれませんが、キレイなトイレはキレイに使いたくなるものです。汚いトイレは汚しても気になりません。

些細なことかもしれませんが、学校での問題行動も最初は些細なことからはじまるものです。11月を迎え教室の環境が乱れやすい時期だからこそ、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

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