大人と話す感覚で話さない
良くも悪くも教員というのはほとんどが大学を出た大人たちの集団なので、それ相応の理解力があります。同僚と話が全く通じないという経験をしたことがない先生がほとんどでしょう。
ですが、私たちの大半の時間は子どもたちを相手にします。それも知能指数やIQや学力が高い子もいれば低い子もいる中で授業を行います。
能力も違えば興味関心も様々、そんな子たちの集団を相手に話をするからには誰にでも通じる話し方を日頃から心がけると良いと思います。
間違ってもいつも大人同士で話すような雰囲気で話さない方が良いです。
丁寧語で話す
まずは丁寧語で話すことが基本になります。
教師は大人という立場、先生という立場でもあります。子どもたちにとってみればハッキリと立場が上と分かる存在です。そんな立場だからこそ丁寧語は役に立ちます。
心理的距離が近い話し方は受け手次第では、威圧的に感じたり、関係が崩れるきっかけになったりします。
学校という公的な場所だからこそ誰に聞かれても良い、言葉遣いを選ぶことは基本だと考えます。
ゆっくり話す
次に意識したいことは話すスピードです。
自分自身の反省ですが、高学年を担当していたときにはあまり気にならなかったのですが、学年が下がったときに痛感しました。
早口すぎて子どもたちが理解したり、話を飲み込んだりするのを困難にしていたのです。
大人と話すときも早口がゆえに言い直すこともあるぐらいなので気を付けねばと感じています…。
話が少し逸れましたが、ゆっくり話すことによって全員が理解できる土壌を形成することができます。先ほども述べましたが、学級にはいろいろな子がいます。学力や知能指数は話の理解力に直結します。低位の子も理解できる配慮は必ずするべきです。
それに話が早すぎて何度も指示や説明する方が倍以上時間がかかります。
落ち着いた雰囲気を作り、安心して学習に臨める環境を作るためにも必要不可欠な要素だと考えます。
特に子どもたちが担任の先生に慣れていない年度当初はいつも以上にゆっくり話すことで良いスタートを切ることを手助けしてくれます。
一文を短くする
最後は、一文を短くすることです。
先生方の指導案や作品に対する朱書きの文章などを読んでいても一文が長いと感じることが多々あります。
私自身も駆け出しの頃は、いつも所見の文章で指導が入っていました…(汗)
先生になりたての時期はまだまだ文章を書くという経験も少ない方が多いように感じます。言葉が足りないかと思って、言葉を無闇に付け足したり、接続詞を必要以上に使用したりします。その結果文章が長くなって読みにくくなります。
それと同じ現象が指示や説明でも起きます。
子どもに伝わって欲しい想いは立派なのですが、必要以上の指示や説明をした結果、一文が長くなり子どもには理解できなくなります。
先生が身につけるべき技術として「一時一事の原則」があります。意味は、一度に一つのことだけを指示することです。
このことからも指示や説明を増やして複雑にするのではなく、一文を短くし、最低限・最小限の分かりやすい話し方を心がけると良いかと思います。
以上3つありましたが、同時に実践するのはなかなか難しいものです。明日から1つずつ意識して授業をしてみてはいかがでしょうか?
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