算数の授業で意識するべき基本的なこと

学校の先生に向けて

説明だけで授業が終わってしまう…

今までにいろんな方の授業を見てきたり、算数の授業に関して相談されたりしたときに考えることはたくさんありましたが、これは必ずした方がいいということがあります。

それは、「練習問題の時間を10分以上は確保すること」です。

授業者は常に時間との戦いです。無限に時間があるのであれば分かるまでじっくり教えればいいのですが、時間は有限です。

1時間の授業の中でより多くの子ども達が目標を達成できるように授業を組み立てることを意識しなくてはいけません。

「算数の授業がうまくいかない…」「思った以上に子ども達ができるようにならない…」といった悩みの多くは、『より多く』という考えではなく『全員完璧』という考えの方が大半でした。

そのため練習問題にたどり着く前に全員が理解してバッチリできる状態までもっていきがちです。

それが上手くいってスムーズに授業が進んでいく場合もありますが、そうでないときもきっとあるでしょう。また、受け持つ学級によっては、学習に対してかなりの困難を抱えている子がいる場合もあります。

どうにか全員に分かってもらいたくて1時間の授業を教師の説明だけで終わるようなことは絶対に避けましょう。そして、子ども達が書いたり、話したり、考えたりするアウトプットの活動を増やしていきましょう。

練習問題の時間を10分以上確保する

毎回の算数の授業で、練習問題の時間を10分以上確保しましょう。

先生の説明を聞いたり、解き方を学級の仲間と話したり考えたりしたとしても、実際に解いてみると思うようにできない子が必ず出てきます。

実際にやってみてできない子を救うためにも、できる子の定着率を上げるためにも練習問題の時間は必要です。

また、習ったばかりの知識を使うのに、もう一度考えたり理解に落とし込んだりするのに時間がかかる子もいます。

簡単な問題だからと5分程度の短い時間で行うと、焦って混乱を招くこともあります。

だからこその10分です。もちろんわり算の筆算の問題など、練習問題に20分や30分当てる場合もあります。

ただし、気を付けてほしいこともあって、学級全体で内容の理解度が80%以下のまま練習問題にいくと、子ども達の手が止まったり、「分からない」といった声がたくさん上がります。

大多数の子が練習問題までになんとなくできる状態でもっていきたいものですね。

そうすれば、残った数名の子に対してたっぷり個別支援することができます。その塩梅は難しいと思いますが、何度の授業を積み重ねていくうちにきっとできるようになります。

良かったら次回の授業から意識してみてくださいね。

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