常にゆとりをもつ

学校の先生に向けて

6〜8割で仕事に臨む

先生は常に6割から8割のエネルギーで仕事に臨めるといいと私は考えています。

というのも、私の今までの経験からそのように考えるようになりました。

10割、つまり全力で臨むことは今の日本では大変美化されています。確かに全力で物事に取り組むことは誰がどうみても素晴らしいと思うでしょう。私もそう思います。

ですが、美しい・素晴らしいという観点では仕事は成り立ちません。

もし10割の力で授業を含む学校の指導に全力で当たったとしましょう。

しかし、学校生活はイレギュラーなことが毎日のように起こります。「子ども達の喧嘩」「外遊びや体育の授業での怪我」「授業の内容が分からなくて泣き出す子」「嫌なことがあって教室から抜け出す子」など様々です。

もし全力で当たっていれば、イレギュラーが起きたときに割く力は残っていません。

後に残るのは上手くできなかったという後悔だけです。

だからこそ6〜8割で仕事に臨むといいと考えています。

全力は脆い

他にも理由があって全力は脆いということです。

ロープやゴムなどをイメージしてもらうと分かりやすいのですが、ピンと張った状態で強い力が加わると千切れてしまいます。そうではなく遊びの部分を作っておくと同じように強い力が加わったとしても耐えることができます。

自分にやらなくてはいけないことが、あれもこれも抱えきれない量や質になってくると倒れてしまいます。

そうならないためにも常にゆとりをもっておくことが柔軟に対処できるのではないでしょうか?

ゆとりで余った力の使い道

最後に、6〜8割のエネルギーで仕事をしていると、エネルギーが余る日も出てくると思います。

その余ったエネルギーの使い道は、自己研鑽に充てましょう。

今もっている自分の授業力や指導力を磨く時間に是非使ってみてください。

長い目で見ればそれが10割の全力で働くよりも成果が出ることがあります。

例えば、今あなたは100の力を持っているとしましょう。それを全力で発揮すれば100の力で仕事ができます。

次は、7割の力で仕事をして残りを自己研鑽に充てたとしましょう。当面は70の力でしか仕事ができないかもしれません。しかし、1年後や2年後に授業力や指導力が上がり、150の力になったとします。では150の7割はいくつでしょう?そうです、105の力となります。

こんな単純計算で測れる話ではないとは思いますが、考えとしては納得のいく部分もあるのではないでしょうか?

時間の使い方、働き使い方は自分の人生を左右するほどの大きなテーマです。この話を考えるきっかけにしていただけたら幸いです。

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