上部だけの指導で満足しない
教員のとしての年数を重ねれば重ねるほど基礎の大切さが理解できるようになってきました。
国語であれば音読や漢字、算数であれば計算など基礎が大切なのは何となく分かるかと思います。
もっと分かりやすい例で言うと、サッカー選手がパスやシュート練習、体幹トレーニングなど、試合だけで実力はついているわけではありません。
しかし、教員として教壇に立ち、日々の指導に追われていると基礎を疎かにしてしまう自分がいました。
「子どもが楽しんで学習できるようなこの単元の指導例はないかな?」「学級経営の実践で子ども達が自主的に動けるようになる試みはないかな?」
確かに子ども達や自分の指導スタイルにバッチリ合えば大きな成果を出すことができるでしょう。しかし、付け焼き刃のような知識や技術では、違う子ども達では合わない場合も出てくるでしょう。もっと言えば上部だけをマネした実践では再現性もありません。
そういった意味で、どの世代であっても通用したり、どの時代であっても通用するとは言い切れません。
普遍的な基礎技術・基礎指導
しかし、基礎となる技術や指導はどんなときでも通用すると考えています。
例えば、子ども達に指示するときに、複数行動を伴うような指示ではうまくいかないことがあります。
そんなとき「一つの指示で、一つの行動」をするように我々が変わるだけで子ども達はスムーズに動けるようになったりします。
このような指示の技術は基礎的なものです。
他にも、話を聞かせるときには、鉛筆などを触って気が散る可能性のあるものはしまわせる。
話を聞くときにはおへそを相手の方に向ける。
話すときは「えー」などの雑音を入れない。
など、教員向けの本を読めば基礎となる技術は山ほどあります。
私は今までにこの基礎技術を完璧に全て使いこなしている先生にであったことはありません。それぐらい奥深いものだと思っています。
だからこそ、初任者でも、中堅でも、ベテランでも、いつどんなときでも、この基礎を磨いておかなければいけないと考えます。
教材研究や自分の特色を出す指導も大切だと思います。そこに普遍的な力が加わったとき大きな成長を遂げることができますので、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
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